オーディオアンプの選び方
プリアンプとパワーアンプは分けるべき?|役割と、買い足す意味がある場合
アンプを二つに分けると、何ができるようになるのでしょうか。セパレート構成の利点は、音源を扱う部分とスピーカーを鳴らす部分を、それぞれ選べることです。まず音が届く順番を知り、手持ちの機器を残して変えたい部分があるかを考えてみましょう。一台で済む構成との違いも、具体例で整理します。
リサちゃんとピクくんと整理しよう
音量を決める役割と、スピーカーを動かす役割を分ける
オーディオの写真を見ると、アンプらしい箱が二つ並んでいるよね。あれは同じ音を二回増幅しているの?
役割を分担しているんだ。プリアンプは、聴く音源を選んで音量を調整する側。パワーアンプは、その音声信号を受けて、パッシブスピーカーを動かすための電力を供給する側だよ。基本の順番は『音源→プリアンプ→パワーアンプ→スピーカー』になる。
普段はプリメイン一台で済むのに、どうして同じことができるんだろう?
その二つの働きを一台に収めているからだよ。例えばL-505Zは、入力の切替も音量調整もスピーカーの駆動もできる。C-10Xは前半、M-10Xは後半を受け持つ製品の例。『プリアンプだけ買えばスピーカーが鳴る』という関係ではないんだ。
じゃあ、PCの音を聴く場合は、その二台にUSBをつなげば完成?
デジタル音声をアナログへ変換するDACの役割も必要だよ。USB DAC機能を持つプリアンプなら一台にまとまるけれど、C-10Xのようなアナログ入力の機種では音源側で変換する。箱の数を先に決めず、『音源の変換・音量調整・スピーカー駆動』のどこを、どの機器に任せるかで考えると分かりやすい。
分ける利点が出るのは、残したい部分と替えたい部分が違うとき
働きが同じなら、一台で済む方がよさそう。それでも分けるのはどんな人?
例えば、音源の切替や音量操作には満足しているけれど、スピーカーを替えるので駆動する部分を選び直したい人。前段を残し、組合せに合うパワーアンプへ替えられるのが分ける利点だよ。反対に、気に入ったパワーアンプは残して、前段の入力や操作を変える選び方もできる。
今のアンプにUSBがない、くらいの不満でも二台に分ける意味はある?
PCの音を受けたいだけなら、今のアンプに使えるライン入力があれば外付けUSB DACを足す案が先に浮かぶね。音量調整とスピーカー駆動まで買い直す必要はない。『何をつなぎたいか』と『スピーカーをどう鳴らしたいか』を分けると、足す機器も絞れるよ。
音をもっと良くしたい、という理由だけだとまだ決めにくいね。
そう。二台にするという構成だけでは、今より好みの音になるかは分からない。まず欲しい音量が出ないのか、普段の音量での聴こえ方を変えたいのかを具体的にして、スピーカーや置き方も含めて比べたい。セパレートは交換の自由度を得る選択肢で、必ず通る買い替えの段階ではないよ。
今のプリメインを残して、一部分だけ増設できることもある
いつか試してみたいけれど、今のプリメインを手放して二台買うのは大きいな。
機種によっては、プリメインの一部を使い続けられるよ。見るのはPRE OUTという、音量調整した信号を外へ出す端子。対応機なら、今の入力切替と音量操作を残して、外部のパワーアンプへ信号を送る構成を検討できる。L-505Zにもこの端子がある。
背面にOUTがあれば、どれでも代わりになる?
出力先と音量が連動するかが違うので、OUTという文字だけでは選べない。録音用などの固定出力を、音量調整なしでパワーアンプへ送る構成にはしないでね。説明書の接続例で『どの機器が音量を決めるか』をたどるのがポイントだよ。
逆に、今のプリメインをスピーカーを鳴らす側だけに使うこともできる?
MAIN INなどの入力でプリ部とパワー部を分離できる機種なら、その使い方もある。L-505Zはセパレート機能を使うと、MAIN INから入れた信号をパワー部へ送れる。そのとき本体の音量つまみではスピーカー音量を変えられず、つないだ前段で調整する。端子と設定の両方が対応して初めてできる使い方なんだ。
音量つまみ付きのDACなら、プリアンプを省ける?
PC用のDACに音量つまみが付いていたら、それがプリの代わりになる気がする。
ライン出力の音量を変えられ、パワーアンプとの接続に対応しているDACなら、前段を兼ねる構成にできるよ。大事なのはつまみの有無より、そのつまみがどの出力に効くか。ヘッドホンの音量が変わるだけで、背面の出力も同じように変わるとは限らない。
説明書では、どこを読めば区別できる?
ライン出力のFIXEDとVARIABLEを探すと分かりやすい。例えばUD-507では、VARIABLEは本体の音量つまみに連動し、FIXEDでは出力が固定される。後ろのアンプで音量を変える前提の設定を、音量調整できないパワーアンプへそのまま使わないことが大切だよ。
その条件が合えば、専用のプリアンプをもう一台買う理由はなくなる?
聴く音源が全部つながり、リモコンや音量の操作にも困らなければ、兼用でまとまるね。逆にアナログ音源を複数切り替えたい、必要な入力が足りないなら、専用プリアンプを検討する理由がある。機能を重ねて買う前に、自分の音源をそのDACへ集められるかを見てみよう。
本体二台の価格より、「家で使える一式」を比べる
残す機器が決まったら、あとは追加するアンプ代だけ考えればいいかな。
二台を結ぶケーブルと、それぞれの置き場も必要になる。サイズは本体だけでなく背面へ挿すケーブルや、説明書の放熱スペースまで含めて見よう。今の棚を使えなければ、ラックの費用も一式に入ってくるね。
下に重ねて置ければ、広さは変わらなさそうだけど。
重ね置きが認められるかは機器の設置指定によるよ。ここで役割の例にしたM-10Xは本体48.4kgある。すべてのパワーアンプがこの重さという意味ではないけれど、大型機では棚の耐荷重や搬入まで購入条件になる。外観の写真だけでは見えない違いだね。
毎回二つの電源を操作するのも、使い方によっては面倒かも。
日々の操作も比べたいね。対応機同士ではトリガー端子で電源を連動できる場合があるけれど、何でも連動するわけではない。置き場所・配線・操作を増やしてでも、残したい機器や変えたい部分があるか。その答えが、構成を分ける価値になるよ。
最初の一式、買い足し、部分交換で選び方を変えよう
今から全部そろえるなら、私はまずプリメインからでよさそう。後から困るかな?
今使う音源とスピーカーに合えば、まず一台で組んでいい。将来パワーアンプを追加する予定まで具体的にあるならPRE OUTを比較条件にできるけれど、まだ使うか分からない拡張だけで選択肢を狭めなくても大丈夫だよ。
既に機器がある人は、何を残したいかから考えるんだね。
うん。PCのUSB音声を足したいなら外付けDAC、今の操作を残して駆動部分を替えたいならPRE OUTとパワーアンプ、対応するDACを前段に使えるならその構成を比べよう。二台へ分けることを目標にせず、変えたいところにお金を使える選び方にしたいね。
いま変えたいところから、候補を選ぼう
初めて一式を組むならプリメイン、音源を増やすなら入力、スピーカーに合わせるなら組合せの解説へ進めます。
今回出てきた商品
本文の違いを説明するための実例です。掲載順はおすすめ順位ではありません。
選ぶ前の確認メモ
- 最初の一式か、入力の追加か、駆動部分の交換か。今回変えたいことが決まった。
- 音源の変換・音量調整・スピーカー駆動を、どの機器が担うか説明できる。
- 今の機器を残す場合はPRE OUT/MAIN INの役割と、音量を調整する機器が分かった。
- 本体と接続ケーブル、置き場、毎日の操作を含めて一体型と比較した。
リサちゃん
ピクくん
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